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欠けている仏さまをこよなく愛する集団「欠け佛部」(部員一名)の部長によるBLOG
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全国の欠け仏さまを愛する皆さま!!!!
こんにちは、欠け佛部部長です。






私達(我)欠け佛部には、実はライバルがいます。

それは・・・即身仏部!!(全一名)
東京・東北をテリトリーとする彼ら(彼)は、事あるごとに、我々(我)欠け佛部に対抗してきました。
しかも、即身仏のみならず欠け仏への造詣も深く、豊富な欠け仏情報を手にしているのです。
がるる・・!


このままではっ! 
「今一番マニアックな仏像系サークル」の地位が奪われてしまう・・・!!!
というか、欠け佛部部長の地位が・・・!!



そんな即身仏部が来奈良(らいなら。奈良に来ること)するという情報を得て、この機会にどっちが上なのか決戦することに。


決戦の場は・・・大和郡山市!!




0900時:近鉄郡山駅前

即身仏部の陰謀により、睡眠時間0状態の部長は改札前に佇んでおりました。
(事前の情報が上手く行かなかっただけです。早寝すればよかった)

電車が到着し、開く改札。
即身仏部部長キターーー!!!

いかにライバルだろうと、挨拶は紳士的にと思い「いやぁ、おはようございます」と部長は手を差し出しましたが・・・

その手は空を切りました。


おっと、いきなり握手拒否ときましたか・・・(笑顔)
燃えますね!!!




ゴングが鳴り響く(カーン)



それから、タクシー呼び合戦(引き分け)を経て、タクシーで山を登り、

決戦の場・松尾寺へ・・・!!!!!




ヒョオオオオオオオオ(風の音)

朝の山寺には人も少なく、

冷たい空気のなか、まだ残る紅葉が風に揺れる。



「ふふ、本当に我々とやるつもりか、欠け佛部部長よ」
「その台詞を撤回するなら今だぞ、即身仏部部長よ・・・」



そして、対峙する二人を見守るのは・・・・


あのひと!!!




千手観音トルソーさま「ふふ・・・馬鹿な喧嘩はおやめなさい」






+++++++++++++++抗争アングル終わり++++++++++++++++++++





要するに、仲良くトルソーさまに会いに行ったというわけです。


前回から一ヶ月ぶりのトルソーさまは、相変わらずの絶世の美しさ。
その神々しさの前に、二人の部長はノックアウト!


前回よりも人が少なく、ほとんど貸しきり状態。
ゆっくりと邂逅できました。




しかし、ねぇ・・・
このお方を見ていると、ひどく緊張してしまうのです。
好きだからです。

痛々しいはずの、黒くこげたお体が、奇跡的なフォルムを保っている。

一度、仏師によって彫られて誕生されたのち、
火災によって、二度目の誕生をされたのではないでしょうか。

千の腕をもっておられた頃も観音ならば、
極限の姿になられた今も、観音であり続けている。


観音、そして聖母的なイメージ。
全てを包み込む、母の温かい愛を感じます。

しばらく共に時を過ごすうちに、気づいたことが。

この、なんともいえない「母性」はどこから来るものなのか。


トルソー様の、ふくれたお腹。
この部分が、なんとも女性らしい。
ほっそりとしたお体ながら、突出したこの部分が、無意識に女性らしさを醸し出していたのか。



洋の東西を問わず存在する古代の豊穣の女神の像。
膨らんだ腹に、古代より人は理想の女性を見てきたのです。
きっと、その記憶が私達に刻まれているからこそ、このトルソーさまに温かく懐かしいものを感じてしまうのでしょう。



+++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++



息をすることも忘れて、トルソー様を見つめ、そして私達は松尾寺を後にしました。


そのまま松尾山を下り、斑鳩へ。
(途中自転車で登山する人数名に遭遇。あれはなんなの・・・?)

中宮寺で、世界三大アルカイックスマイルと呼ばれている菩薩さまに会い、

一路、西ノ京へ。


西ノ京。


勘の鋭い欠け仏ファンの皆さまならもうお気づきでしょう・・・
そうです、次の目的地は・・・




即身仏部との抗争2ラウンドへ続く














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全国の欠け仏さまを愛する皆さま!!!!
こんにちは、欠け佛部部長です。




先日、滋賀県( ま た )の櫟野寺へ行ってきました!!!
場所は湖南の甲賀市甲賀町です!


甲賀・・・といえば・・・

そう、甲賀忍者の里!!


車で移動していると、飛び出し忍者をたくさん見ることができます!



しかも、その間隔が・・・狭い!大量!
(こんなにいらんやろー)

これらの忍者は地元の方々の有志で作るものなので、顔のクオリティもピンからキリまであります。
更に、忍者たちは時々変装して顔を変えてしまい、通行者を惑わすとのこと・・・。
恐ろしやー!

甲賀の里を通る際はご注意を。




さて、櫟野寺。
らくやじ、と読みますが、この読みとなったのは第二次世界大戦後のことで、元々は「いちいのでら」だったとのこと。





792年に、最澄によって建立された古寺。
叡山や東寺に、建物の補修のための木材を度々提供したという記録が残っているそうです。

この地は、木材がとれることで有名。
現在でも林業が盛んであるようす。
櫟野にも、今でも集落の共同林が運営されていたり、林業を通しての団結の強い地域だと感じました。

門前を伊勢街道に通じる道が通っているため、かつては参拝客で賑わったようです。
現在はひっそりとした静かなおもむきです。

そんな櫟野寺は、旧国宝で、重文の十一面観音さま(日本最大の座仏観音)や、坂上田村麻呂が彫刻したと伝えられている田村毘沙門天立像が有名ですが、実は欠け仏様もたくさんおられます。

かつて、櫟野寺には多くの末寺がありましたが、廃れたり他宗になったりしたため、行き場を失った仏さまたちが続出。
それらの仏さまたちがこちらに集っているのです! (欠け佛様には欠かせないエピソードですね…)

古い一木造の仏さまが多いので、手足のパーツが破損してしまうのでしょう。
頭やお体は美しいままの仏さまが多いです。

そして、こちらの仏さまたちには不思議な特徴があります。




足先の欠損

十一面観音さまたち お堂の向かって上手の壁に並ぶ十一面観音さまたち。 素朴ながら気品ある顔立ち。
足先が揃って欠損…!?

平安の地蔵菩薩様 美しいお顔ですが、両手と…足先が欠損

やや厳しい顔立ちの地蔵菩薩さま 僧形神像か、と言われています。 こちらも…足先がない

ふたつめの部屋に入ってすぐの場所におられる、やや厳しい密教的な顔立ちの聖観音さま こちらも足先なし


どうしてこんなに足先のない仏さまが多いのか…!?
いずれも、本当に足の指から先の、先端部分のみがありません。


専門の方にもお聞きしましたが、はっきりした理由はわからないそうです。

しかし、かつてこの辺りに仏像の工房があったとされており、未完成の像である可能性も考えられます。

とはいえ、指先だけ別パーツというのも考えにくく、やはり真実は闇…。



ベスト欠け仏in櫟野寺

欠け「仏」ではありませんが、 薬師如来像の足元に控える、一対の狛犬たちイチ押しです。
両方とも、足のパーツはほとんど無く、 朽ちた棒のようなもので体を支えています。
右側の狛犬には頭からざっくり傷が走っていますし、両者とも全体的に痛みが激しく、木に戻る一歩手前といったところ。
狛犬がどうして寺に・・・? という謎もありますが、天台宗で神仏習合が積極的に行われたのかもしれませんし、関連する寺院の鎮守社にあったものなのかもしれません。


色々と謎の多い櫟野寺。
平安の美しい仏様たちに囲まれながら、ついつい長い時間を過ごしてしまいました。

またいきたい!!


(拝観した日:2011.10.22)

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【前回からのあらすじ】
妹(20)に会うために愛媛県松山へやってきたシスコン番長じつは欠け佛部部長。
松山市郊外の伊予北条にある庄薬師堂で欠け佛さま群と出会う。
そして、お堂のお向かいにある収蔵庫へ移動すると…。
(なんの緊張感もないあらすじでした)





そこには、二体の菩薩さまが並んでおられました。
お二方とも、重文であります。

IMGP2382.JPG
































向かって右側の木造菩薩さま。
貞観時代の作とのこと。

全体的に欠損が激しく、足が無くなっているのが痛々しい。
なんでも、この足はかつて、近所の住民の方が薪にしてしまったのだとか。
しかし、美しいお顔や、技巧的にも優れたお体は残っておられます。



IMGP2383.JPG





















衣文素敵・・・!





IMGP2399.JPG





















見事な逆丹下っぷり!

(※「丹下」・・・欠け佛部用語。丹下作善のように、右目に対して直角に傷が入っていること。
  左目の場合は逆丹下という)





IMGP2402.JPG





















右手指も欠損。





IMGP2406.JPG





















左腕はひじから欠損。





 
IMGP2390.JPG
































そして、向かって左側の仏さま。
こちらは木心乾漆の菩薩さまです。

右のお方よりも損傷が激しい。





IMGP2386.JPG
































腕が、ざっくりと欠損してしまわれています。






IMGP2387.JPG
































こちらの衣文も素敵ー!!








す、とした立ち姿だったり、割れながらも優しげな表情のお顔だったりと、清らかな美しさのある仏さまたち。


そして、こんな鄙びた場所(失礼)におられるのが不思議なくらい、洗練されたお像でもあります。
ご住職いわく、奈良仏師と流れを同じくする仏師によって制作されたのかもしれないとのこと。
そんな説明も納得のオーラを確かに感じられます!



やはり重文というだけあって、
二躯で、さっきの薬師堂と匹敵する存在感。

このようなお姿になられても、どこか感じる気品。

美しいだけあって、よけいに痛ましさが強調されます。
そのお姿に、思わず合掌。








いつまでも仏様たちに魅入っていたいところですが、時刻はそろそろお昼へ。
松山市街へ帰ります。

すると、なんとご住職が駅まで送ってくださるというではないですか!!!!
お話し上手でダンディで美声で、とても親切な素敵なご住職であられました。

次は、十輪寺の本堂にもお邪魔したいところ。
ぜひ再訪したいと思います。


そして電車で松山に戻った部長は、無事に妹(20)と再会。
カレーを食べて銀天街と大通り(松山市内のショッピング街)で遊び、夕方から道後温泉へ入って、名物の鯛めしを食べて楽しみました。ちゃんちゃん!

妹にも会えて、欠け佛さまにも会えて、とても良い旅でしたー!





欠け佛部とシスコン道・・・。
もしかすると、今後どちらかを選択しなければいけないことがあるかもしれません。(あるのか)

崖から妹と欠け佛さまがぶらさがっていて、どちらかを助けないといけない事態に遭遇するかもしれません。
私はその時どうすればよいのか。

まだ、答えは出ていませんが、自分としては「両方助けたい」と思っています。

そんな にんげんに ナリタイ・・・!!!


以上!





 

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9月はじめ。まだ残暑激しいこの頃、欠け佛部部長は愛媛県松山市を訪れていました。



なぜかって?
松山に住む妹(20)に会うためさ!
シスコンなのさっ!!


そんなこんなで、夜行バスで大阪から松山市へ。
丁度台風がきており、通常ルートが使えなかったので、しまなみ街道をつかって行きました(揺れる揺れる


嵐のしまなみ街道をシスコンパワーで乗り切り、松山に到着。
朝から、妹の部屋に乱入。
まだ寝てる妹を叩き起こして開けてもらい、シャワーを奪い (ほんとにシスコンなのか…?)朝ご飯を食べたあと、すぐに出発。


目指すは、欠け佛さまたちがおられる庄薬師堂です!


そう、シスコン旅行とは仮の姿…。
本当は欠け佛部活動のための遠征だったのです!!
(シスコンのマスクべりべり。下から欠け佛部部長の顔が)
いや、妹に会うのがメインなんですけどっ
ちゃんとシスコンですし!昼からは妹と遊ぶ約束しましたしっ!
でも欠け佛部部長でもありますしっ!
(どうでもええがな・・・)



松山市駅から、電車で伊予北条駅へ。
そこから、海と反対の方向へてくてく歩いて30分くらい。
(バスはありますが本数がない)
(車かタクシーを使うことをおすすめします)


畑の中に、小さなお堂を発見!!

IMGP2409.JPG





















庄薬師堂だっ!






庄薬師堂

拝観料:志納
写真撮影OK
拝観予約:必要








管理をされている十輪寺のご住職(ダンディで美声)とお堂の前で待ち合わせて、いざ中へ。

欠け佛部一行(一名)を待ち受けていたのは・・・

42躯の欠け佛さま群!(と薬師さま)

IMGP2356.JPG





















全体



IMGP2355.JPG





















上手



IMGP2365.JPG
































下手





ダンディで美声なご住職によって、お寺の歴史や仏さまたちの解説がはじまります。
関西出身ということで、とても話し上手でノリのよい方でした!






十輪寺
かつては十二坊を数える、大きなお寺さんだったそうです。
しかし、明治に入ると廃仏毀釈の運動が起こり、このお寺も廃れました。
お堂は次々と廃坊となり、仏様たちは持ち出され、売られたり、薪として燃やされたり。
そして、生き残って行き場を失った仏様たちが、なんとか残った薬師堂へ集められたのでした。

現在は鍵が取り付けられ、きちんと管理されていますが、それも近年のこと。
数十年前までは、出入り自由で、子どもたちの良い遊び場だったとか。
欠け佛さまで遊んだり、薬師さまの薬壷でサッカーしたりということもあったとか…。
なんか・・・
なんか、悲壮感がない! 牧歌的!



こちらは収蔵庫ではない、いわば現役の薬師堂。そこに欠け佛さまたちも同席しておられるという不思議な状態ですが、これは教育委員会の人々によって並べられたものなのだとか。
なるほど~!

現在欠け佛さまは42躯ですが、以前はもうちょっとあったのだとか。
盗難被害にもあったそうです。


ちなみに本尊である薬師如来さまも凄いお方で、由来が伝説として残っているのですが・・・欠け佛ではないので割愛します!!!
気になるひとは調べてみてネ☆




IMGP2366.JPG





















ん? 顔が書いてある・・・?

ご住職「ああ、それは昔の子ども達が描いて遊んだんでしょう」

!!!





IMGP2369.JPG





















いろんな仏様(と思われる)がおられます・・・!!



IMGP2371.JPG





















天部、でしょうか?


IMGP2375.JPG
































太ももの感じがなんかいい!



IMGP2381.JPG
































原型すら留めていない・・・






超密度な欠け佛さま空間・・・。
でも、痛ましい気持ちは薄くて、どこかのんびりとした空気が流れていました。
もしかしたら、仏さまを敬うとか憎むとかではなく、この地の人々が生活や遊びの中で欠け佛さまを生み出していったという、どこか気の抜けたエピソードのためかもしれません。







さて、薬師堂を出た部長は、妹に会うために松山市街に戻・・・る前にもう一箇所!


薬師堂の前に立つ、収蔵庫。

IMGP2410.JPG






















こちらの中で部長を待ち受けるのは、一体・・・??




【次回「妹か欠け佛か、それが問題だ! 2 
 ~庄薬師堂の収蔵庫~」をお楽しみに!】





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去る8月某日、我ら(我)欠け佛部は滋賀県長浜市にて部活動を行いました。 長浜市の木之本町・高月町は、実は欠け佛さまが残るお堂が多く存在するのです!!
何箇所か、拝観予約が必要なところもありました。

青春18きっぷを利用して、始発で最寄り駅を出発。9時前に木ノ本駅に到着。
駅の観光協会で、レンタサイクルを借りました。
一日500円なのですが、乗り捨てオプションも付けたので800円。
これで、最初の目的地を目指します。


1 己高山 鶏足寺(己高閣・世代閣)

拝観料:500円
写真撮影:禁止


いきなりハードな、虫が大変多い山道を抜け、自転車を飛ばすこと20分。
鶏足寺へ来ました!!

この地は、平安時代~鎌倉時代にかけて山岳修行の聖地であったといいます。最盛期には多くの社寺が建っていたということですが、徐々に寂れ、お堂もほったらかしに・・・。
そして昭和に入り、それら見捨てられてきた仏像や文化財などを格納する目的で建てられたのが、収蔵庫である己高閣。続いて平成元年に世代閣も建てられました。

重文の十一面観音さまがおられたり、己高閣の七仏薬師などが有名ですが、欠け佛部部長が気になったのは、世代閣の地蔵菩薩

写真がないのでなんともお伝えできませんが・・・、とにかく素晴らしいです。
顔はほとんど摩滅。うっすらと残る左側の表情は、なんとも厳か。
右側はえぐれており、中身の木の部分が露出しています。このアンバランスさが痛ましく、そして敬虔な気持ちにさせられます。

そして、同じく世代閣の狛犬(一対)。
こちらも損傷が激しく、一対でその差があるから更に痛ましい。
しかし、一度お会いしてみる価値はあります。

こちらではポストカードも販売されていますが、当然欠け佛は少なめ。
欠け佛フォトグラファーさんなんておられないのでしょうか・・・。


2 天王山 安念寺

拝観料:志納
写真撮影OK


再び自転車にまたがり、今度は別のルートで駅へ。(こんどは凄く楽でした)
そして、西黒田の集落を目指します。

山に面した西黒田の集落。大変小さな規模。
安念寺さんは、そこで守られてきた小さなお堂です。

この中におられるのが、通称いも観音さまたち。
かつて、織田信長の延暦寺攻めの際、その末寺にあたるこの安念寺も襲われたそうですが、村の人々によって仏さまたちは田に隠されました。
江戸時代に入って掘り起こされ、余呉川で洗い清められたのですが、ずいぶん摩滅。
その後、この余呉川で洗うということが習慣化され、夏には子ども達の川遊び相手に!
まるで里芋を川で洗うようだということで、通称「いも観音」と呼ばれていますw
お話しを聞かせてくださったおじいさんのお父さん(90代)も、子どもの頃に川で遊んだとか。
凄いなー!!
もちろん今では行われておりません。

私が見に行ったとき、高月観音の里民俗資料館に、二躯の仏さまが出張中でした。

IMGP2017.JPG



IMGP2020.JPG



IMGP2018.JPG


































3 湖東山  正妙寺

拝観料:志納
写真撮影OK


お昼ごはんを挟んで、えっちらおっちら稲穂の海を越え、今度は琵琶湖の近くの高月町西野へ。
こちらは、湖北エコミュージアムに関わっているとか。
でも、財政難で、わりとほったらかし状態だそうです。
ここは、歴史ある集落でありながら、新しい住宅も多く、子どもたちが増えているとか。


さて、こちらのお目当ては正妙寺さんの千手千足観音さま。
欠け佛さまではありません。むしろ多いくらいの仏さまです。
有名であり、欠け佛ではないので多くは語りません。
千手千足観音で検索してください。きっと写真もたくさん出るでしょう。

思ったより小さい。
存在感のある美しい仏様でした。


4  高月観音の里歴史民俗資料館

入場料金:300円。


高月駅を越え「高月観音の里歴史民俗資料館」へ。
http://www.lbm.go.jp/kenhaku/shoukai/70.html

こちらでは、2011年8月末期当時、「戦火をくぐりぬけたホトケたち」という展覧会が催されていました。
戦乱の多かったこの湖北地方で、戦火をくぐりぬけながら守られてきた仏像さまたちを展示するというもの。
ポスターに使われているのは・・・さっきの安念寺の欠け佛さま!
こちらに、二躯が出張中なのでありました。

規模はあまり大きくなく、メインは安念寺からの二躯。
そして尾山白山神社釈迦堂からの僧形像さまでありましょうか。
しかしながら、なんとも痛ましく、そして素晴らしい展覧会でした。
戦乱が多かったというマイナスの面。しかし、それ故に人々は仏を大事にしようとする。
平穏な場所で暮らしていたら気づかない、平和であることのありがたさ。
だからこそ高月は観音の里であり、欠けた仏さまたちをも守り、守られようとしてきた場所ではないのでしょうか。

そして、常設展示もじっくり堪能。
今回は一部のお寺しか廻れませんでしたが、次に行きたい場所が増えました。


5  慈雲山向源寺(渡岸寺)

拝観料:300円
写真撮影禁止



さて、ラストは渡岸寺さんです。
正直、メジャーすぎて予定に入れることを躊躇していたのですが、行ってみて大正解でした。
国宝の、十一面観音さま。
「私のベスト仏像です!」という人もいると聞く、大人気仏さまです。

こちらがメインではあるのですが、他の仏さまも素晴らしい・・・!!!

お堂にひっそりと佇む、青獅子像!!
こちらも写真がなくて表現しづらいのですが、、、頭が丸々えぐれており、舌の部分だけが露出しているという、なんとも言えないむごたらしさ。
かつ、胴の部分がなく、体の前半と後半を、木の棒が繋いでいるという状態です。

そしてその横に白象像。こちらは比較的ましな状況ですが、鼻がまるごと欠けておられます。

この悲惨な二躯は、もちろんかつては文殊菩薩、そして普賢菩薩さまをその背に乗せておられたものなのでしょう。
しかし、今はあるじを失い、そして自身も大きく損傷しています。
なにが彼らをこうさせたのか。それを物語る文書資料はありません。
ただ、顔もない獅子の目が、悲惨な歴史を訴えかけてくるような気がします。



これにて、「ドッコイ!欠け佛ツアー~木之本・高月篇」は終了。
電車で大阪に帰り、ヨドバシカメラのカプリチョーザで打ち上げをして解散となりました。


shigakakebutu.jpg
今回のルート。


今回は、欠け佛部が結成されてからはじめての部活動となりましたが、なかなか良いスタートだったと思います。
たくさんの人々と欠け佛さまたちに出会い、天候にもめぐまれ、気持ちの良い空気のなかをサイクリングできました。
正直、帰ってすぐに「また行きたい!!」と思ってしまうほどでしたw
次回は冷水寺、春日神社、尾上釈迦堂に行こうと思います。



今後も欠け佛部は、こんな感じで清く正しく孤独に活動しますw
でも、ひっそり支えてくださる皆様のお陰で出来ることでもあります。
「ここ良いよー」っていう欠け佛さま情報があれば、気軽に教えてください。
全部員(一名)で行きます!!



今回のお寺の情報を教えてくださったみなさまに感謝!













 

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大阪に住む欠け佛好きな人。
好きなものは三つ。妹と鬼と欠け佛。
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